わが国では、「歩く姿は百合の花」のたとえに使われたように、清楚で魅せられる美しいユリの花を野山でたくさん見ることができました。

身近に飾れて、香りの素晴らしい、花型花色ともにほれぼれするようなユリを創りたいと品種改良に取り組んでいます


ホーム 2015年開花状況 2016年開花状況 ササユリとイズユリ
2017年開花状況 品種改良 その1 2018年開花状況 品種改良 その2
組織培養の利用 2019年開花状況 品種改良 その3

品種改良その1

オランダが、ユリの大量生産をして、世界中に輸出するようになって約30年になります。
日本では最盛期に、年間3億球も輸入していましたが、現在は8千万球をきる状況です。
派手でグロテスク、香りが強烈で身近に飾れない、下駄箱の上に置かれたり、遠くから眺めるものになっています。
「日本のユリはこんなものではない」と一念発起して品種改良に取り組んでいます。
基本的な手法と目標は、
         ①ウケ、タモト、ササ、オトメを交配親に使う
         ②ルレーブにササをかけたものに繰り返しササをかけ、ササの遺伝子の多い、
           ジャポニカム ハイブリッドの品種群を作る、
         ③北海道中央農業試験場が開発したキタキラリのような多芽性の品種群を作る、
         ④夕張市の藤島氏が開発した松の光のような手毬型の品種群を作る、
         ⑤スゲユリを交配親に使い、香りのあるアジアティック ハイブリッドを作る、です。

1、(ウケ×オトメ)×静岡県磐田産ササの選抜個体


開花当初は、整形で咲いていましたが、最近は花弁が縦方向に伸びて不整形になり、不思議な魅力があります。
ウケ×オトメは花色がオトメより濃い紫がかった赤ですが、これにササをかけると赤は消えてしまいました。


2、松の光×L.pumilum の一次選抜個体


松の光は、1975年、北海道夕張の故藤島氏が発表した手毬咲きのアジアティック ハイブリッドです。 
なかなか栽培が難しく同じように扱っても定着する場合と消えてなくなる場合があります。
5年前に交配したものが昨年開花してくれました。
両親より開花が早く大輪。プミラムより花柄が長くなり、花と茎のバランスが良くなって切り花に使えるようになりました。
初花で丈が80センチ、9輪開花しました。
今年はどんな形で咲くか楽しみです。




3.(ルレーブ×岐阜県産ササの選抜個体№3)×岐阜県産ササの選抜個体


ササユリを2度戻し交雑したのにまだオリエンタル ハイブリッドの花型です。花弁は透明感があり、重なったところがピンクが濃くなります。
少し筒長で花型が整っています。



4、(岐阜県産ササ×ウケ)×奈良県産ササ  (まだ個体選抜はしていない)

無菌播種して2年間育苗。秋に植え出し、夏に開花したもの。
実生3年でオリエンタル ハイブリッドが開花したのは。初めてです。(普通は5年かかる)
花型、色合いともササユリの血を引き、花弁の透明感が素晴らしく魅惑的なものです。
茎立ち1年目で着花したため、、茎が細く花弁が大きいため下向きに咲いているが、球根が大きくなればどういう花着きになるか楽しみです。

5、静岡県南伊豆産の土屋系イズユリ×奈良県産ササユリの一次選抜個体

土屋系イズユリは、自家受粉で採取し、播種すると、大部分は南伊豆産ササユリが咲き、大輪、ピンクのササユリ型とヤマユリ型が少し分離してきます。
ササユリ型の中にササユリとそっくりの草勢の強い個体が2~3本出ますが、これらの分離状況は年によって変化します。  
遅咲きのササユリと早咲きのヤマユリが雑種を作り、後代が自家受粉を繰り返してササユリとヤマユリに先祖返りすると考えられますが、土屋系は雑種になってから比較的世代交代が浅いものと思われます。
写真のものは、ササユリ型の中のササユリそっくりの個体×奈良県産ササユリから咲いたものです。
開花初年ですが草勢強く、丈1メートル、ササユリ型、5輪が固まって咲きました。
来年も同じような花着きになるか楽しみです。

6、モナ×チョウセンヒメの一次選抜個体


アジアティック ハイブリッドの品種にヒメユリを交配すると普通小輪になりますが、これは大輪で遠目で目立つ柿色です。




7、(モナ×ヒメ)×ミチノクヒメの二次選抜個体


アジアティック ハイブリッドの品種にトレソール(大輪)がありますがこれはトレソールにそっくりな中輪のタイプ。オランダのアジアティック ハイブリッドは大輪の品種で花着きの良いものを評価しますが、これでは一般家庭でユリを飾ることは出来ません。中輪のアジアティック ハイブリッドの開発を目指しています。


8、ヴァルッディソル×チョウセンヒメの二次選抜個体


剣弁、中輪で花着きが良く、1本でボリュームがある。





9、和歌山産イズユリ   野上町生育優良個体の自家受粉の実生


ササユリ型イズユリとして固定しており草勢強く、丈1.5メートルにもなる早咲き、多花性。このようなササユリの血が濃いものをジャポニカム ハイブリッドとして品種群を作りたいと考えています。



10、タケシマユリ レッド フォームの実生について

江戸末期、馬場大助によって作られた群英類聚図譜 第9冊 ユリ図のタケシマユリの図の次のページに「一種 赤黒きのもの」という文と、開花した小花や蕾の着いた茎葉が描かれています。
ユリ協会から配布された種子の実生から出たものと一致します。
赤黒色のレッド フォームと黄花個体に分離しますが、黄花は百合ヶ原公園で見たタケシマユリの大群落の花の着き方(花がかたまって咲く)とは、一致しません。
レッド フォームは大きくならず矮性種。黄花は丈が高くなり、花の着き方が百合ヶ原で見たタケシマユリとは姿が違います。
個体変異の幅の中におさまるのか、種間雑種になっているのか見た目では判断できません。
市場に出荷されているタケシマユリより、この黄花個体のほうが草姿、花共、切花に向いていると思われる。

レッドフォームの実生から出た個体
赤花

レッドフォームの実生から出た個体
黄花 全体

レッドフォームの実生から出た個体
黄花 左の花部分
タケシマユリの原産地は、大韓民国慶尚北道鬱陵郡に属する鬱陵島です。領有権問題のある竹島ではありません。
鬱陵島は、江戸時代には、「竹島」もしくは「磯竹島」と呼ばれていました。

ホーム

2015nenkaikajyoukyou.htmlへのリンク

2016nenkaikajyoukyou.htmlへのリンク

sasayuritoizuyuri.htmlへのリンク

2017nemkaikajyoukyou.htmlへのリンク

2015nenkaikajyoukyou.htmlへのリンク

2016nenkaikajyoukyou.htmlへのリンク

sasayuritoizuyuri.htmlへのリンク

sasayuritoizuyuri.htmlへのリンク

sasaizu

2017kaika

2017kaika