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ササユリとイズユリ

ササユリ

ササユリは日本の原風景の里山に咲くユリで、里山の消滅とともに姿を見かけなくなっています。 
そして自生地ごとに変異の幅が大きく,実生すると自生地のものでもいろいろな形状のものが出てきます。 また、遅咲きのササユリと早咲きのヤマユリが同居するところでは自然交雑してしまい、イズユリという種間雑種になっているものもあります。
以下、花色花型、葉等の形状によるササユリの分類とイズユリについての考察です。


ササユリの分
                                 
①宮崎県産のヒュウガササユリと徳島県産のジンリョウユリ
ヒュウガササユリ ヒュウガササユリ ジンリョウユリ ジンリョウユリ

下向き咲きで、ピンク色、紫がかった独特の花色のものもある。花筒の奥が赤い。
ヒュウガの葉は、細葉と広葉があり、ジンリョウは、細葉。

②日本海側のユリ

石川県曾々木海岸 富山県唐木峠 長野県小谷村 福井県木の芽峠

斜め向き咲きで、薄いピンク色、白に近いものもある。葉は幅広い。
ふっくらしたやや大ぶりの花型が多い

③太平洋側のユリ

奈良県吉野町 岐阜県恵那市 三重県磯部町 高知県佐川町

横向き咲きが多く、ピンク色,濃さにばらつきがあるが、日本海側のものよりはっきりしている
花筒が長めでふくらみが無くすっきりした花型が多い。葉は、中くらいか細葉。

イズユリ 

イズユリという名称は、清水基夫編―日本のユリ 原種とその園芸種―の中の記述、「イズユリとは、1983年7月に伊豆半島で発見されたササユリとヤマユリが自然交雑したユリのことをいう」というところからきている。
この本の中で紹介されているイズユリは、いかにも雑種のような形態であり、ササユリ型とヤマユリ型に見分けられる。
これまでに描かれたイズユリと思われるユリ図等を紹介すると、江戸時代中期に作られた「広益地錦抄」の中の遅咲きササユリの記述、サヴァティエコレクションの中のササユリ図、明治初期に加藤竹斎によって描かれたササユリ図(小石川植物園蔵)等がある。
ササユリは原種のユリの中でも栽培が難しいが、産地ごとに栽培を続けていると明らかにイズユリと思われる特徴を持つ個体が多々発見される。以下、イズユリの特徴と栽培の中で発見した色々なイズユリを紹介する。


イズユリの特徴
                                 
① ササユリにしては、開花期が遅いものが多いが、早いものもある。
                                 
② 丈夫で大きく育ち、繁殖しやすく、作りやすい。(組織培養で無菌播種しても、球根が大きく、たくさん増える。)
                                 
③ 花弁は大きくフリルがあり、黄筋が入る。
                                 
⓸ 花色に原種のような透明感が無く、くすんでいる。
                                 
⑤ 葯が大きく、色が黒っぽい。
                                 
⑥ ヤマユリの香り成分が残る


色々なイズユリ


< ササユリそっくりなイズユリ >
和歌山県野上町生育優良個体イズユリ 百合が原公園にあるイズユリ

 < 雑種になって年数が浅く、色々な形に分離するイズユリ >

南伊豆 ササ型細葉ピンク 南伊豆 ヤマユリ型 伊豆下田遅咲き ササ型ピンク大輪  伊豆下田遅咲き ヤマユリ型二重

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